カレンダーガール

それはハッカ、これはにっき

カルアミルク LongLong.ver

お酒、ぽしゃけ、セイク。呼び名は様々。

二十歳になると解禁されるもののうち代表的なものです。

 

私は二十歳になるまで飲んだことがなく、二十歳になって酒が飲めるのを待ち望んでいました。

 

今までいわゆる飲み会には2回参加したことがありますが、昨日の晩はその2回目にあたる飲み会でした。人に聞くまではわからなかったのですが、うちの両親(というよりほとんど母親ですが)は飲むお酒の量、とりわけ缶ビールが普通の家より断然多いようです。夕飯作りに一本あけ、夕飯のときに一本あけ、風呂上がりに少なくとも一本だいたい二本あけ、時には夜に誰もいなくなったリビングで一人プシュッとあけていました。というわけで、娘の私も酒が強いとは言われていましたがやっぱりそこそこ強いようです。まだ大量摂取したことはありませんが。

 

昨日は一軒目で、りんご酒ソーダ割、それからヨーグルトパイン、カルアミルク、ファジーネーブルとカクテル3杯計4杯を頂きました。どのお酒も美味しかったです。特に以前から飲んでみたかったカルアミルクが飲めて大満足。甘ったるい味でお子様舌の私にはとてもおいしく感じられました。ビールも飲めますがまだおいしいとは思えない舌です。

 

その後桜並木の下を数十分歩いて二軒目へ。

川のせせらぎを聞きながらみんなで歩いて時々見上げた夜桜はとても美しかった...いつか夜桜だけ見に行きたいくらいです。

そして二軒目ではストロベリー味のカクテルを一杯。少々値段は張りましたがこれまた美味しい。店先の窓からは川と夜桜が見え、店内はアイリッシュな音楽がかかっていて客はわいわいと喋っていました。とても素敵な空間、まるで自分が少し大人びたよう。一杯飲みながら喋っていたところ、連れの女の子の門限が迫ってきて、その子と私しか女子はいなかったので二人で帰ることになりました。このお店、ぜひまた行きたいところ。

店を出て駅へ向かいます。夜はあたり一面を暗くし照らされた桜だけが輝いて見えました。そして行き交う人、人、人。風は少し火照った頬を撫でていき、その冷たさも心地よい。幸せな夜でした。またの再会を約束して電車に乗りました。

 

そのくらいの時間となると車内にほろ酔いの人もちらほら。頬を赤くした女の子が彼氏らしき人に甘えています。なんと微笑ましくかわいいのでしょう。比べて、私はまったく酔っておらず記憶鮮明意識快明。居酒屋での会話を思い出し前のカップルを目にして何とも言えない思いを味わっていました。私はまだ酔ったこともありません。ほろ酔いして甘える子は何人か見てきたものの、私はといえばほろ酔いすらせず、少し彼ら彼女を羨ましく思いながら、車に気づかず道のど真ん中を歩く彼らにほらそこ危なーい!なんて言ってるのです。

だんだんなんだかものすごく酔っ払ってみたい気分になってきました。買いはしない、買いはしないぞと言い聞かせて下宿先に着きました。

 

 

ふと、母はどうだったんだろうかと思いました。今は年をとり少しは弱くなったもののとてもお酒に強い人です。多分人並みの量では酔えなかったでしょう。母もいつぞやはこのような思いを抱いたのでしょうか。その頃はまだビールがおいしく思えなかったのかしら。それとももうおいしく飲んでいたのかしら。

 

缶ビールを飲んでいた母の姿を思い出しました。プシュッ、と軽快な音を立てて缶をあけてはぐびぐびと飲んで、あーおいしい!とよくこぼしていました。二十歳になればあのおいしさが味わえる!私はずっとそう思っていましたが、二十歳になって飲んでも、嫌いではないけれどおいしくもありませんでした。まだカルアミルクがおいしい歳なのです。

母は酔えもしないのに何故毎日ビールを飲んでいたのでしょうか。苦い思いをすればあのビールがおいしくなるのでしょうか。私にはその日はまだまだ遠そうですが、次帰省するときには母と缶ビールを飲むことになるでしょう。そしたら少しはわかるのかしら。

 

なんて他にもいろんな思いを巡らせながら今は思いつくままをぽちぽちと記していると気づけば朝。頭痛もないし眠くもないしぴんぴんしています、気丈な身体です。

 

いつか気を許せる人と迷惑にならない場所でべろんべろんになって記憶がなくなるくらいまで飲んでみたい。また、ほろ酔い気分で夜道を誰かと歩けたら如何程素敵な夜になるのであろうか。

酒に強い故にこのような贅沢な願いをもちながら、いやでも絶対酔いはせんぞ!と酒飲みの家の娘としての変な(?)プライドをもって私は次も飲み会へと向かうでしょう。矛盾した気持ちです。でも考えると私はやっぱり人に甘えるより断然甘えられ介抱するほうが質にあっているのです。

 

次はいつ誰と飲むのでしょうか。もう少し大人びたらバーなどにも行ってみたいところ。楽しみながら適度に飲みたいです。いつかここまで読んでくれたあなたとも。

うーん、やっぱりお酒に強くてよかった!!!