カレンダーガール

それはハッカ、これはにっき

恋愛について

書くことがなかった、と言いたいところですが、あります。かなり長くなりました。

 

 

 

 

私が高校2年の時でした。いや本当はもっと前、中一から存在は知っていたし関わりはあったのですが...

 

当時の私は委員会の役職が思ったよりも大変でてんてこまいになっていました。前の代の先輩の引き継ぎは手抜きだし、この委員会だけ2年が委員長だし...と本当大変でした。先輩は連絡をいつでもと言いますが、高3生です、そんな気軽に連絡出来るはずもありません、自分でやるしかないのです。

引き継ぎから何日経った頃でしょうか、気づくと放課後、その先輩がいつの間にか来ていてアドバイスをくれるようになっていました。高3の秋です。大事な時期です。いや引き継ぎに手を抜いたから、そう言って断っても手伝って下さいました。おかげで私はその学期、委員会をうまくまわすことが出来ました。

 

 

春を迎え卒業なさるとき、委員のみんなと花を買いメッセージカードと共に渡しました。引き換えに何故かみんなで先輩の上着のボタンをもらいました。もちろん私も。先輩の卒業写真は上着の前が一人だけがらあきでした。それで終わりのはずでした。

 

 

しかし四月の終わり頃でしょうか。関東に移住したはずの先輩から連絡が来て、とある放課後、図書館でいつかのように会うことになりました。誰もいない図書室、私服姿の先輩を見て妙にどきどきしたのを覚えています。流れでゴールデンウィーク中に開催されるお祭りに一緒に行くことになりました。

デートでも何でもありません。でも私は結局そのことを友人一人にしか話せなかったし、服装も随分迷いました。

 

 

当日、お祭りも地元最大規模です。同級生に会わないかもどきどきでした。実は先輩はあることがきっかけでテレビ出演もしていて学校内ではちょっとばかり有名人だったのです。目撃されてなんて噂をたてられるか分かりません。

結局のところそんなドタバタハプニングもなく、食べ歩いたりゆっくり話したりして終わりました。

 

最後に駅に着いてお別れです。

と、急にちょっと止まって!と言われて振り向くと振り向く際の写真を撮られてしまいました。絶対いい顔をしてないし、何度も消去を頼んだのですが笑顔のまま消してくれませんでした。私も途中で諦めました。

 

お祭りの途中で一枚だけツーショットを撮りました。今見返してもまったく笑えておらず引きつっています。もっと笑えば良かったな、と今でも思っています。あの別れ際の写真は笑えていたでしょうか。

 

先輩とはそれきりです。

私は当時心奪われている方がいましたし、遠距離は無理だと思いました。

 

彼は普段は音ゲーの話ばかりで私は相槌をうつことしか出来なかったけれど、あの日はその話もほとんどせず話を聞いてくれていました。

学校では雑学の多い音ゲー陰キャだと思われていたけれど本当は驚くほど優しい方でした。彼のおかげで、やはり世のオタク像は虚構だと私が今でも疑わないわけです。

 

 

 

 

 

以上です。過去はいつでも美化され、真実とは程遠いものです、とでも書いておきます。語れるようなことはあと一つです、またいつかもしもの機会があれば。