春の嵐
絶望と希望が入り混じる春はいつも淡くてピンぼけだと思う。
かなり気に入っているのだが見かけないので自分の覚え書きのためにも全文書いてみる。
夜更けの雨はまるで
汚れた冬を洗い流していくようだ
どうか拭えない涙さえ洗い流しておくれ
嵐のように夜風がはしゃぎだす
花を蹴散らして 僕の街に来るらしい
でも嵐のように 君はなんか嬉しそうに
待ち焦がれてた 春を思い描いている
すべて吹き飛ばしてしまえ
春 君は残酷な春の中
嵐が来たら 悲しみも飛んでくかなんて
君は愚痴ってる 救いはないと僕は思う
でも嵐が来たら 傘もなく春を探す
風を集めて 竜巻台風どこだっていける
すべて吹き飛ばしてしまえ
春 君は冷酷な春の中
嵐の夜が過ぎても 冬の悲しみは消せないって
僕らは知っていたのに 救いの春を待ってしまう
何もかもが悲しみを抱いたまま
でも何もかもが明日を思い描いている
すべて吹き飛ばせなくても
春 僕の目の前の春をゆく
嵐の中で僕は踊る
嵐の中で君と踊る
雨は夜明けとともにあがって
朝日が木々を青くしていく
とうとう拭えなかった涙さえ包んでいく 春の光